名詞の格変化

主語になる時は主格の「I」
所有限定詞になるときは所有格の「my」
目的語になるときは目的格の「me」
という風に、英語でも、人称代名詞は、格変化がありました。

それと似たような感じで、ドイツ語の名詞は全て、こういった格変化をして、用法は以下の4つに分かれます。

1格(主格):主語、SVCのC
2格(属格):名詞を修飾する「〜の」
3格(与格):3格目的語、SVOOの最初のO
4格(対格):4格目的語、SVOOの最後のO(最初のOになることもあり)

1格(主格)

 Das Leben ist eine Reise.
 Life is a trip.

この例文では、「Das Leben(人生は)」「eine Reise(旅)」は、両方、1格です。
このように、1格は、主語になったり、SVCのCになったります。

2格(属格)

 Was ist dein Sinn des Lebens?
 What is your meaning of life?

 Was ist der Sinn deines Lebens?
 What is the meaning of your life?

上の1番目の例文では、「dein Sinn(意味)」は1格、「des Lebens(人生の)」は、2格で、このように、多くの場合、2格の句が、他の名詞を修飾するときは、その名詞の後に来ます。

そして、「dein Sinn」の「dein」は「所有限定詞」です。(1格についているので1格)

上の2番目の例文では、「der Sinn(意味)」は1格、「deines Lebens(人生の)」は、2格です。

そして、「deines Lebens(人生の)」の「deines」は、「Lebens」という2格に付くので、「dein(1格) → deines(2格)」と形が変わっています。

このように、英語では、人称代名詞の所有格がそのまま所有限定詞になりますが、ドイツ語では、2格は所有限定詞とは別物です。(所有限定詞「dein」の2格が「deines」)

3格(与格)

 Er glaubt dem Geist.
 He believes in ghosts.

 Sie gibt einem Mann einen Kuss.
 She gives a man a kiss.

上の1番目の例文では、「dem Geist(幽霊を)」が、3格になっています。
「glauben」は「〜を信じる」という意味の動詞で、目的語に3格を取ります。
このように動詞によっては、3格目的語を取るものがあります。

上の2番目の例文では、「einem Mann(男性に)」は、3格、「einen Kuss(キスを)」は、4格で、英語のSVOOの形で「〜に、〜を」の「〜に」に当たるのが、この3格目的語になります。

4格(対格)

 Der wahre Gott liebt die Menschen bedingungslos.
 The true God loves people unconditionally.

 Gott hat mir einen Engel geschickt.
 God sent me an angel.

 Es hat mich meine Gesundheit gekostet.
 It costed me my health.

上の1番目の例文では、「Der wahre Gott(本物の神様は)」は、1格、「die Menschen(人々を)」は、4格です。
「lieben」は、「〜を愛する」という意味の動詞で、目的語に4格を取ります。

この「lieben」のように、他動詞で一つの目的語を取る動詞は、殆どが、4格を取ります。
ただ、「glauben」のように、3格を取るものもあります。

目的語に、3格を取るのか、4格を取るのかは、動詞や前置詞などによって決まるので、これは「文法」というより「語彙」の領域ですね。

上の2番目の例文では、「Gott(神様は)」は、1格、「mir(私に)」は、3格、「einen Engel(天使を)」は、4格です。
上の「3格」でもやりましたが、英語のSVOO「Sが〜に〜をVする」の「〜を」には4格目的語が来ます。

上の3番目の例文は、「Es(それは)」は、1格、「mich(私に)」は、4格、「meine Gesundheit(健康を)」は、4格です。
この「kosten」ように、「4格に、4格を、〜する」という意味になる動詞もあります。

最後に

「英語は、語順命」などとよく言われ、単語の並べ方によって意味が決まりますが、ドイツ語は、語順のルールがゆるいです。

日本語でも、「私」「私」「私」「私」のように、並べ方ではなく、助詞「が」「の」「に」「を」が意味を決めますよね。

それに近い感覚で、ドイツ語では、名詞が変化することで、「1格(が)」「2格(の)」「3格(に)」「4格(を)」を表し、動詞などとセットで意味を決めます。

そのため、英語のように、S(主語)、V(動詞)、O(目的語)、C(補語)、の並べ方で、文を分類することが、厳密には出来ず、その分、この格変化が非常に重要になってきます。