前置詞

前置詞とは、名詞の働きをする語句と結びついて、形容詞句や副詞句を作ることが出来る単語のことです。
ただ、英語の前置詞と違うのは、ドイツ語では、前置詞によって、後に来る名詞の格が変化し、これを前置詞の格支配と言います。

2格支配

 Ich lebe wegen meines Kindes.
 I live because of my child.

「wegen(because of 〜)」は2格支配の前置詞、つまり名詞の2格を取る前置詞です。
ですので、所有限定詞「mein」は、2格「meines」になり、中性名詞単数形「Kind」も、2格「Kindes」になります。

3格支配

 Ich will mit dir sein.
 I want to be with you.

「mit(with 〜)」は3格支配の前置詞、つまり名詞の3格を取る前置詞です。
ですので、人称代名詞「du」は、3格「dir」になります。

4格支配

 Ich bin für die Euthanasie.
 I am for euthanasia.

「für(for 〜)」は4格支配の前置詞、つまり名詞の4格を取る前置詞です。
ですので、女性名詞単数形「die Euthanasie」は、4格「die Euthanasie」になります。

3・4格支配

 Die Katze ist auf dem Tisch.
 The cat is on the table.

 Die Katze springt auf den Tisch.
 The cat jumps on the table.

前置詞によっては、3格も4格も取る場合があり、意味が変わります。

上の1番目の例文では、「auf(on 〜)」は3格を取っています。
ですので、男性名詞単数形「der Tisch」は、3格「dem Tisch」になります。

上の2番目の例文では、「auf(on 〜)」は4格を取っています。
ですので、男性名詞単数形「der Tisch」は、4格「den Tisch」になります。

このように、場所を表す時は3格に、動作の終着点を表す時は4格になります。

前置詞と定冠詞の融合形

 Ich gehe zur Station.
 I go to the station.

フランス語でも、「à + les」が「aux」と前置詞と冠詞がくっつくことがありますが、ドイツ語にも同じようなものがあります。

この場合がそうで、「zur」は「zu + der」の融合形です。
「zu(to 〜)」は3格支配の前置詞で、女性名詞単数形「die Station」を取ると、「zu der Station」となるはずですが、前置詞の次の語を強調する必要がない時は、このように融合形が使われます。

前置詞と代名詞の融合形

 Ich bin nicht dagegen.
 I'm not against it.

「前置詞 + 物を示す代名詞」の場合は、「da + 前置詞」の形になることがあります。
この場合がそうで、「dagegen」は「da + gegen」の融合形です。

最後に

このほかにも、色々な前置詞があり、何格支配なのか、融合形になるか、など、ちょっとややこしいですが、前置詞は、そんなに数も多くないので、ドイツ語に触れているうちに、意外と自然に覚えてしまえるのではないかと思います。